マニュアル:基本ルール(2/3)




戦闘

二つの政治主体が抗争に突入した時、戦闘が発生する。文明は他の文明や都市国家と戦争し得る。蛮族は常に全文明・全都市国家と戦争をしている。戦闘には大きく分けて3つの形態がある。近接、遠隔、空戦である。前二者は序盤から終盤まで発生するが、空戦は飛行機を誰かが発明するまでは起こらない。空戦が登場するのはゲーム後半なので、とりあえず始める分には知らなくても構わない。空戦については119ページで詳しく論じている。

宣戦布告

他の文明への宣戦にはいくつかの方法がある。また他の文明から宣戦を受ける場合もある。

外交パネルからの宣戦

外交パネルで他の文明に宣戦できる。詳細は111ページの「外交」を参照。また都市国家をクリックして「宣戦布告」ボタンを押せばその都市国家に宣戦できる。

ユニットを攻撃

現在戦争中でない国のユニットを攻撃する様命令すると、宣戦布告の是非を問うポップアップが出現する。宣戦すればそのまま攻撃が実行される。宣戦しなければ攻撃は中止される。

他国の領域に侵入

「通行条約」を結んでいない文明の領域に侵入すると戦争行為と見なされる。この場合も宣戦の是非を問うポップアップが出現する。なお都市国家の領域への侵入は戦争を引き起こさず、従ってポップアップも出現しない。

宣戦布告を受ける

どんな時も、他の文明や都市国家から宣戦布告を受ける危険は存在する。この場合、凶報を告げるポップアップまたは報告が出現する。戦争回避の交渉ができる場合もあるが、戦う以外に選択肢が無い場合もある。詳細は111ページの「外交」を参照。なお蛮族とは常に戦争状態なので宣戦を受ける事は無い。

終戦

戦争主体の一方が全ての都市を失って滅亡すると、戦争は自動的に終了する。また双方が外交交渉によって合意に達すれば戦争を終わらせる事ができる。交渉はどちらの側からも持ちかける事ができる。詳細は111ページの「外交」を参照。なお蛮族とは全く交渉できず、どちらかが消滅するまで戦いは続く。

戦闘可能なユニット

全ての戦闘ユニットは敵のユニットを攻撃できる。労働者、開拓者、偉人などの非戦闘ユニットは敵を攻撃できない。非戦闘ユニットが攻撃を受けた場合、労働者と開拓者は捕獲される。捕獲された開拓者は労働者に変わる。偉人と漁船はその場で消滅する。都市は射程内の敵ユニットを遠隔攻撃できる。詳細は57ページの「遠隔攻撃」を参照。一方ユニットも都市を攻撃できる。

戦闘パラメータ

戦闘ユニットの強さはいくつかのパラメータで決定される。基本となるのは次の4つ:

遠隔攻撃力

遠隔攻撃が可能なユニットのみこのパラメータを持つ。遠隔ユニットの攻撃力を決定する。

射程

遠隔ユニットのみ。何タイル先の敵を攻撃できるかを決定する。

戦闘力

全ての戦闘ユニットはこのパラメータを持つ。近接ユニットは攻撃時と防御時の両方にこの数値を用いる。遠隔ユニットは防御時のみ。

HP

HPはユニットが十全か、それとも傷ついているかを示す。全ての戦闘ユニットの最大HPは10である。ダメージを受けると減少し、0になると破壊される。

近接戦闘

近接ユニット、即ち遠隔攻撃能力を持たないユニットが敵のユニットまたは都市を攻撃すると近接戦闘に突入する。攻撃を受けるユニットが遠隔攻撃能力を持っているかは関係無く、攻撃を仕掛ける側のユニットが遠隔攻撃能力を持っていない事が条件である。

戦闘力

近接戦闘の結果は双方の戦闘力の比で決まる。強いユニットと弱いユニットが戦った場合、高確率で弱い方が大ダメージを受け撃破される。ユニットの戦闘力は多くの要素によって決まる。多くのユニットは森林や丘陵に陣取ったり防御態勢を取る事で「防御ボーナス」を得る事ができ、攻撃を受けた場合の戦闘力が上方修正される。一部のユニットは特定の種類のユニットと戦う際にボーナスがある。例えば槍兵は騎乗ユニットと戦う場合にボーナス。またHPが減少すると一時的に戦闘力が低下する。詳細は58ページの「戦闘ボーナス」を参照。後述の戦闘情報テーブルは双方のユニットの戦闘力を表示する。

複数ユニットによる戦闘

他のユニットが戦闘の相手に隣接している場合、1体につき15%の「側面支援」ボーナスが得られる。昇進や社会政策の中にも戦闘ボーナスを与える物がある。多くのユニットを集める事ができればボーナスは極めて大きくなる。つまり袋叩きにすれば有利という事だ。

戦闘情報テーブル

戦闘情報テーブル.jpg
ユニットが選択されている状態で敵ユニットにカーソルを合わせると「戦闘情報テーブル」がポップアップする。これは戦闘を実行した場合に概ねどんな結果になるかを示す。自分のユニットの修正後戦闘力が左側に、敵のユニットは右側に表示される。一番上は予想される勝敗、中央のバーは双方が受けるダメージの予想値である。

近接戦闘の実行

敵のユニットが存在するタイルへ移動すると近接戦闘が発生する。仕掛ける側のユニットは、目標タイルに移動できなくてはならない。例えば槍兵は水タイルに入れないので三段櫂船を攻撃する事はできない。ユニットを選択して目標を右クリックすれば戦闘を遂行する。

近接戦闘の結果

近接戦闘を実行すると、一方または双方のユニットがダメージを受けHPが減少する。HPが0になったユニットは破壊される。近接戦闘によって防御側のユニットが破壊され、攻撃側が生き残った場合、攻撃側ユニットはそのタイルへ移動する。同じタイルに非戦闘ユニットがいれば捕獲・破壊する。防御側が生き残った場合、ユニットの移動は発生しない。大半のユニットは攻撃を実行すると移動力を全て消費するが、一部は攻撃後の移動が可能である。戦闘を生き延び、移動力が残っていれば続けて移動できる。戦闘に参加したユニットは全て「経験値」を得る。経験値を消費して昇進を獲得する事ができる。詳細は145ページの「昇進」を参照。

遠隔戦闘

弓兵、投石機、三段櫂船などは近接戦闘の代わりに遠隔戦闘を実行する。つまり敵に矢玉を浴びせる。遠隔ユニットには2つの大きな特長がある。離れた場所の敵を攻撃できる事、そして一切反撃を受けない事である。

遠隔攻撃力

遠隔ユニットは遠隔攻撃力というパラメータを持っている。遠隔戦闘の際にこれと敵の戦闘力が比較され戦闘結果を決定する。遠隔ユニットを選択した状態で敵ユニットにカーソルを合わせると、遠隔攻撃を実行した場合にどれだけのダメージを与えられるかの予測が「戦闘情報テーブル」に表示される。

射程

「射程」はどれだけ離れた敵に遠隔攻撃を仕掛けられるかを示す。例えば射程2であれば、隣接タイルまたはその向こうのタイルを攻撃できる。射程1なら隣接タイルしか攻撃できない。尤も射程1というユニットは存在しないが。

直接視認

基本的に、遠隔攻撃を仕掛けるユニットは対象のユニットが直接見えていなければならない。例外は「間接射撃」の昇進がある場合だけである。2つのタイルの間に山岳・丘陵・森林など障害物地形がある場合、それに視界が遮られる。障害物のあるタイルそのものは直接見えるが、その向こうのタイルは見えない。ただし丘陵に上ったユニットと航空ユニットは障害物越しにその先のタイルを視認できる。

遠隔攻撃の実行

遠隔ユニットを選択した状態で目標を右クリックすると攻撃が実行される。

遠隔戦闘の結果

遠隔戦闘の結果は3種類。攻撃対象が全くダメージを受けないか、ある程度のダメージを受けるか、あるいは完全に破壊されるかである。航空機の場合を除き、攻撃を仕掛ける側のユニットは一切ダメージを受けない。近接戦闘と違い、対象が破壊されても攻撃側ユニットがそのタイルへ自動的に移動する事は無い。無論戦闘の後でその空いたタイルへユニットを移動させる事はできる。攻撃側・防御側ともに経験値を獲得する。詳細は145ページの「昇進」を参照。

戦闘ボーナス

戦闘において、ユニットは様々な上方修正を受ける。地形、防御態勢、諸々の特殊な状況などからボーナスが発生する。攻撃側にのみ適用されるボーナスもあれば、防御側のみのボーナス、両者共通のボーナスもある。最も一般的なのはユニットのいる地形によるボーナスと防御態勢によるボーナスである。

地形ボーナス

森林、密林、丘陵に陣取るユニットは防御ボーナスを得る。河越しに近接攻撃を仕掛けると、攻撃側ユニットはペナルティを受ける。丘陵から攻撃を仕掛けると攻撃ボーナスが得られる。詳細は28ページの「地形」を参照。

工学の技術を開発すると、労働者で友好領土および中立地帯に砦を建設できる様になる。砦はその場にいるユニットに強烈な防御ボーナスを与える。敵の領土に砦を築く事はできず、敵領土内の砦に進入すると即座に破壊される。砦は資源の上にも築ける。

防御態勢

多くのユニットは「防御」する事ができる。これを命じるとユニットはその場に塹壕を掘り防御ボーナスを獲得する。防御態勢を取っていればかなり生存性が上がる。しかし防御態勢は防御している時のみ有効であり、移動または攻撃すると防御ボーナスは失われる。防御態勢のユニットは休眠扱いになる。手動で起こしてやらない限りそのまま防御し続ける。

  • 殆どの近接ユニットと遠隔ユニットは防御態勢を取れる。非戦闘、騎乗、船舶、機甲、航空ユニットは防御不可能で、代わりに「休眠」する。防御と同様手動で起こすまでその位置で休止し続けるが、防御ボーナスは得られない。

  • 防御ボーナスの量は防御態勢を続けた時間によって変わる。防御した最初のターンは25%、それ以後のターンは50%である。

  • 「警戒」命令は「防御」とほぼ同じだが、視界内に敵ユニットが入ると「覚醒」する点のみ違っている。覚醒しても移動か攻撃を実行するまで防御ボーナスは残っている。よって再び警戒命令を与えればそのまま防御ボーナスが存続する。

海戦

陸上ユニットと同様、海上ユニットにも戦闘ユニットと非戦闘ユニットがある。作業船および「乗船」した陸上ユニットは非戦闘ユニットであり、蛮族に攻撃された場合は捕獲されて身代金を要求され、他国に攻撃された場合は破壊される。全ての海上戦闘ユニットは遠隔ユニットである。視界と射程に入っている海上・陸上ユニットを攻撃できる。海戦は普通の遠隔戦闘と同様に処理される。ゲーム後半の船舶には特殊な能力を持つものもある。航空母艦、ミサイル巡洋艦、潜水艦などである。これについては後の空戦の項で論じる。

都市の戦闘

都市は重要な戦略目標である。守りを固め、ユニットによって防護されている都市を陥落させるのは難しい。しかしそうするだけの価値は十分にある。実際、ライバル文明をゲームから排除する唯一の方法は全ての都市を占領するか破壊する事である。これを繰り返して行けば、やがては偉大な制覇勝利へ達するだろう。詳細は115ページ「勝敗」を参照。

都市の戦闘力

都市もユニットと同様に戦闘力を持っている。戦闘力は主に規模、立地(丘陵にあればより堅牢)、防壁などの施設を建ててあるかによって決まる。都市の戦闘力は近接戦闘力と遠隔攻撃力の両方を表す。敵ユニットとの戦闘で都市のHPが減少しても、戦闘力は一切低下しない。

都市のHP

都市の最大HPは20である。ダメージを受けるとHPは減少する。HPが0になった都市のタイルに敵ユニットが進入すると、都市は占領される。

都市に対する遠隔攻撃

都市に遠隔攻撃を仕掛ける場合、射程に都市を収める位置までユニットを動かして目標を右クリックすれば良い。戦闘力に応じて都市はダメージを受ける。攻撃を仕掛ける側は勿論ダメージを受けない。ただし遠隔攻撃は都市のHPを1までしか減らす事ができず、占領には最低1体の近接ユニットが必要である。

都市に対する近接攻撃

都市に近接攻撃を仕掛けると、都市とユニットの双方ともダメージを受ける可能性がある。都市のHPがどれほど減っていても戦闘力はそのまま。

都市への駐留

都市の所有者は戦闘ユニットを「駐留」させて都市の戦闘力を高める事ができる。駐留するユニットの戦闘力の一定割合が都市の戦闘力に加算される。都市が攻撃されても駐留ユニットはダメージを受けない。ただし、都市が占領されると駐留ユニットは破壊される。駐留ユニットは出撃して周囲の敵を攻撃する事もできるが、その場合都市への防御ボーナスは失われる。また近接攻撃であれば通常通りダメージを受ける可能性がある。

都市からの砲撃

都市はその戦闘力に等しい遠隔攻撃力と、射程2を持っている。射程内に敵が入ればそれを遠隔攻撃できる。HPが減少しても遠隔攻撃力は低下せず、十全の状態と同じである。

都市の回復

都市のHPは毎ターン1ポイント回復する。戦闘中であっても回復は継続する。よって寄せ手の側は最低でも毎ターン2ポイントのダメージを与えねばならない(現実的にはもっと多く)。

都市の占領

都市のHPが0になると、敵ユニットがそのタイルへ進入して占領できる様になる。内部にユニットが駐留していても無関係である。占領者はその都市を破壊するか、「傀儡国」にするか、文明に併合するかを選ぶ。どの場合でも都市を奪われた側にとっては甚大な被害である。詳細は67ページの「都市」を参照。

  • 占領に関する特別ルール:船舶、ミサイル、ガンシップは都市を占領できない。近接ユニットが占領するのを支援する事はできるが、それ自身は不可能である。また遠隔ユニットは全て都市を占領できない。

攻城兵器

いくつかの遠隔ユニットは「攻城兵器」に分類される。投石機・バリスタ・遠投石機などだ。都市を攻撃する際にボーナスを得る。近接攻撃に対しては極めて脆弱で、他の近接ユニットで守ってやらねばならない。殆どの攻城兵器は解体した状態で運ばれる。目的地に着いたら移動力を1消費して組み立てる。そうして初めて攻撃を実行できる。攻城兵器は重要である。堅城を攻城兵器無しで落とすのは至難の業である。

大将軍

大将軍は偉人の一種で、兵法に良く通じている。2タイル以内の味方に攻撃と防御両方の戦闘ボーナスを25%与える。将軍自身は非戦闘ユニットであり、敵ユニットが同じタイルに進入して来ると即座に破壊される。ゆえに戦闘ユニットとスタックして護衛せねばならない。大将軍は戦闘を繰り返す事で誕生する他、社会政策の「戦士の掟」を採用した場合も生まれて来る。詳細は99ページの「偉人」を参照。

戦闘によるダメージ

十全なユニットのHPは10である。ダメージを受けてHPが減少し、最終的に0になると破壊される。ダメージを受けたユニットは弱く、撃破されやすい。可能な限り負傷兵を後方へ下げて、回復を待ってから再び戦線に投入する様にすべきである。無論それが叶わない場合もあるが。

ダメージの影響

傷ついたユニットは攻撃の際に戦闘効率が低下する。ダメージが大きければ大きいほど、近接であれ遠隔であれ、攻撃によって与えるダメージが減少する。実際の数式はもっと込み入っているが、大まかなルールは失ったHPの割合の半分だけ与ダメージが減少するというものだ。HPを5、つまり50%失ったユニットは与ダメージが25%減少する。9、つまり90%失えば45%減少する。

HPの回復

そのターン何もしなかったユニットはHPが回復する。回復量は場所によって変化する。
  • 都市内:+3HP/ターン
  • 友好領土内:+2HP/ターン
  • 中立・敵領土内:+1HP/ターン
HP回復を速める昇進もある。

海上ユニットの回復

海上ユニットは友好領域内でしかHPが回復しない。回復量は+2HP/ターン。

回復まで防御

傷ついたユニットは「回復まで防御」コマンドが使える。このボタンを押すと、HPが全回復するまでその場で防御態勢を続ける。詳細は58ページの「防御態勢」を参照。

経験値と昇進

戦闘を生き延びたユニットは経験値(XP)を得る。XPが一定量貯まるとそのユニットに「昇進」を付加できる。Civ5には多種多様な昇進があり、それぞれ特別な力をユニットに与える。

戦闘による経験値の獲得

戦闘を生き延びたユニットは経験値を得る。戦闘に勝利、あるいは敵を撃破する必要は無く、ただ生きて帰れば良い。得られる経験値の量は状況によって異なる。基本的に防御より攻撃、遠隔より近接の方が実入りが良い。以下に数値を記す。
  • 近接攻撃:5XP
  • 近接防御:4XP
  • 遠隔攻撃:2XP
  • 遠隔防御:2XP
  • 蛮族制限:30XPに達したユニットは蛮族と戦ってもそれ以上XPを得る事はできない。

その他の経験値源

兵舎などの軍事施設がある都市で生産されたユニットは最初からXPを持っている。XPの量は施設ごとに決まっている。例えば兵舎と武器庫はそれぞれ15XP。また特定の社会政策などもXPの獲得に寄与する。

経験値の消費

経験値が一定量貯まり昇進の購入が可能になると「昇進」ボタンが点滅する。クリックすると獲得できる昇進の一覧が表示される。昇進を選ぶと、XPが消費され即座にその昇進がユニットに付加される。

昇進の種類

Civilization Vには数十種類の昇進が登場する。全てのユニットに共通のもの、特定の種類のユニット専用のものがある。一部の昇進は他の昇進既に持っている事を条件とする。獲得できる昇進は「昇進」ボタンを押すとリスト表示される。詳細はシヴィロペディアの昇進の項、または145ページの「昇進一覧」を参照。


蛮族と古代遺跡

ゲーム初期の25〜50ターンは専ら世界の探索に費やされる。探索の途上、古代の遺跡や蛮族を見つける事だろう。遺跡は嬉しい。蛮族は嬉しくない。

古代遺跡

古代遺跡は大昔に滅びた文明の残滓である。遺跡にユニットを進入させるとランダムでボーナスが得られる。進入によって遺跡は消滅する。遺跡は良い物なので、他の文明に取られる前にできるだけ多く見つけよう。

古代遺跡のボーナス

  • 無償の技術:技術を1つ受け取る。
  • 地図:周辺地域の地図を受け取り、戦場の霧が晴れる。
  • 武器のアップグレード:進入したユニットがもっと進んだ種類のユニットに変化する。例えば戦士が槍兵になるなど。
  • 生存者:その文明の生き残りが自文明に加わる。都市の1つで人口+1。
  • 財宝:金銭を受け取る。
  • 文化:文化ポイントを受け取る。
  • 開拓者と労働者:低難易度では開拓者や労働者を受け取る場合もある。

蛮族

蛮族とは浮浪するならず者の群である。連中は文明とそれに付随する全てを憎んでいる。こちらのユニットを攻撃し、地形改善を破壊して回る。有益な存在とはとても言い難い。文明が大きくなれば蛮族はさほど脅威でなくなるが、ゲーム初期においては頭痛の種である。

蛮族の野営地

蛮族は「野営地」からやって来る。野営地は視界外のタイルにランダムに発生する。数ターンごとに野営地からは蛮族ユニットが生まれ、最も近い文明を目指して突進し蛮行を働く。これを防ぐには野営地を発見して焼き払う他無い。しかし野営地は最低でも1体のユニットに守られているのでそれなりに苦労する。

  • 蛮族の野営地を破壊すると金銭が手に入る。蛮族の発生を抑える以外にも、野営地を焼くメリットはある。
  • 蛮族の野営地はどの文明の視界にも入っていない中立地帯に発生する。自国の付近に野営地が発生するのを防ぎたければ、国境を広げ、歩哨をあちこちに立てると良い。

蛮族ユニット

蛮族の野営地からはどの種類のユニットも生まれて来る。戦士や槍兵からカノン砲や戦車まで。最先進の文明と同じ水準のユニットが出て来る様になっている。野営地で生まれた蛮族ユニットは、その近くに留まるか、あるいは最も近い文明なり都市国家なりを目指して突進する。そしてユニットを攻撃し、地形改善を破壊し、都市を脅かす。数が多ければ守りの薄い都市を陥落させる事さえある。そして都市を徹底的に略奪する。略奪された都市は金銭、施設、人口を失う。それゆえ周辺の蛮族を定期的に掃討し、野営地を破壊する事が重要になって来る。

蛮族海軍

沿岸の野営地は船舶ユニットも作り出す。これも最先進の文明と同じ水準のユニットである。蛮族船舶は沿岸部を脅かし、海上の地形改善を破壊し、迂闊に沿岸に近づいた陸上ユニットを攻撃する。艦隊を保有して蛮族を打ち払うのは重要である。しかし被害を防止する最上の方法はその野営地を破壊する事である。警告:水上移動中の陸軍ユニットが蛮族に襲われると即座に破壊される。注意せよ。

非戦闘員の捕獲

開拓者や労働者などの非戦闘員が蛮族ユニットに襲われると、そのユニットは捕獲される。捕獲されたユニットは近くの野営地へ連れて行かれ、どの文明もそれを取り返す事ができる。もし非戦闘員を連れて行かれたら、他の文明が手を出さない内に急いで取り返すべし。


経験値制限

非熟練のユニットは蛮族との戦いで経験値を得る。しかし獲得経験値の累計が30に達したユニットは蛮族と戦ってもそれ以上経験値が入らない。

蛮族の終焉

原則としては蛮族はゲームの最後まで残り得る。しかし文明の保有する土地が増えると蛮族の発生できる場所が減り、全世界が文明化されれば蛮族は終焉を迎える。


都市

都市は文明の屋台骨である。都市はユニットや施設や遺産を生産し、技術の研究を可能にし、金銭を産出する。強力で整備された都市無しには勝利は不可能である。

都市の建て方

都市は開拓者で建設する。都市を建設できる場所に開拓者を移動させると、「都市を建設」ボタンが現れる。クリックすると開拓者は消滅し、新たな都市がそこに出現する。

どこに建設するか

食料や生産が豊富で資源のある地域に都市を建設すると良い。河沿いや海沿いも往々にして望ましい。丘陵の上に築かれた都市は防御ボーナスを受け、容易に占領されなくなる。

都市の横旗

メインマップには都市の横旗が表示される。都市の状況を大まかに知らせる有益な情報源である。

都市画面

都市の横旗をクリックすると都市画面に入る。
都市画面.jpg
この画面で都市の1つ1つを微調整できる。ここには以下の要素が含まれる:

働いている市民

都市画面の中央部分は都市周辺のマップである。都市圏の境界と、どこで市民が「労働」しているかが表示される(緑色の市民アイコン)。市民を配置できる場所は黒い市民アイコンで表されている。

  • 市民を固定:市民が配置されていないタイルをクリックする事で市民をそこに固定できる。仕事の無い市民がいればそれが、いなければ他の場所から自動的に市民が選ばれてそのタイルに配置される。そしてアイコンが緑になり鍵のマークが付く。もう一度クリックして固定を解除するまで、都市はそのタイルで市民を働かせ続ける。

  • 市民を解雇:市民が配置されているタイルをクリックすると、その市民は仕事をやめて「失業」状態になる。失業している市民はリストに表示される。その市民は専門家として施設で働かせる事ができる。失業市民をクリックすると彼は自動的にタイルでの労働に戻る。

都市からの産出

このパネルはその都市がどれだけの食料、生産、金銭、科学、文化を産出しているかを表す。また都市の文化圏の伸張や人口の増加にあと何ターンかかるかも表示する。カーソルを合わせると詳細情報が表示される。

文明全体の産出

このパネルはメインマップにも表示される。含まれる情報は:
  • その都市から毎ターンどれだけの科学が産出されているか
  • 現在の国庫の残高と毎ターンの収支
  • 文明の幸福度と黄金期発動の進行度
  • 文明の文化と次の社会政策を獲得するのに必要な量
  • 文明の戦略資源

都市の横旗

横旗は都市の名前を表示する。名前の下には都市の戦闘力が表示されている。旗の左右にある矢印をクリックすると別の都市の画面に移る。矢印を使って全都市を見て回る事ができる。旗の下にはその都市が要求している資源が表示され、それを獲得すると都市は国王感謝祭を発動する。詳細は78ページの「国王感謝祭」を参照。

重点項目

「重点項目」の横の+ボタンを押すとパネルが開き、-を押すと閉じる。このパネルで都市の産出の重点項目を決定する。以下の様な選択肢がある:
  • 標準:食料、文化、科学、金銭などがバランス良く得られる様に市民を配置する。
  • 食料重視:食料の収集に力を入れ、速く人口を増加させる。
  • 生産重視:生産が多くなる様に市民を配置し、ユニット、施設、遺産が早く完成する様にする。
などなど。「成長を停止」は人口が増え過ぎて幸福が足りない場合に使う。なお、上述の市民の固定は重点項目よりも優先される。その市民の配置を自動化する場合、タイルをクリックして固定を解除しなくてはならない。

失業者

失業している市民がいればこのセクションが表示される。「失業者」の横の+ボタンを押すとパネルが開き、-を押すと閉じる。ここに表示される市民は専門家でもなく、タイルで働いてもいない。仕事の無い市民である。失業市民は生産1ポイントのみを産出し、食料は通常通り消費する。失業者をクリックすると、空いているタイルがあればそこへ行って労働を始める。施設の空いている専門家雇用枠をクリックすれば、失業者はその専門家として働く。

遺産

この都市に建てられた遺産を表示するパネル。遺産にカーソルを合わせると詳細が表示される。

施設

「施設」の横の+ボタンを押すとパネルが開き、-を押すと閉じる。この都市に建てられた施設を表示する。遺産と同様、カーソルを合わせると詳細が表示される。専門家雇用枠のある施設の場合、空いている枠をクリックすると市民をその専門家として雇用できる。埋まっている枠をクリックすると解雇する。解雇された市民は失業者枠へ行くか、空いているタイルを見つけて労働する。

タイル買収

金銭があればタイルを買収できる。このボタンを押すと現在の買収価格が表示される。価格は買収の度に上昇する。買収できるタイルにはそれを表すマークが付き、カーソルを合わせると「タイル買収」カーソルに変わる。タイルをクリックして買収するか、取消を押して中止する。

マップに戻る

都市画面を閉じてメインマップへ戻る。

生産物情報

現在生産中の物件(ユニット、施設、遺産、プロジェクト)と、その効果や数値、完成までに必要なターン数を表示する。「生産物を変更」を押すと現在の生産を一旦停止し、新たな生産物に取りかかる。

購入

「購入」をクリックすると生産物のメニューが現れ、クリックして購入する。購入は生産とは独立しており、物件を購入しても生産はそのまま継続する。例えば都市が弓兵を生産しており完成まで残り4ターンだとする。ここで弓兵を購入すると、買った弓兵が即座に手に入り、4ターン後には生産した方の弓兵が手に入る。

都市内のユニット

戦闘ユニット

都市のタイルには1ユニットまでしか同時に存在できない。都市にいるユニットは「駐留」の扱いになり、都市の戦闘力を高める。別の戦闘ユニットがその上を通過する事はできるが、都市の上に止まる事はできない。よって駐留ユニットがいる都市で新たなユニットを生産した場合、どちらかを余所へ移さなければターンを終了できない。

非戦闘ユニット

同時に存在できる非戦闘ユニットは1体まで。他のユニットも上を通過できるが止まれない。従って、ターン終了時に都市に存在できるユニットの最大数は戦闘
ユニット1体+非戦闘ユニット1体である。

都市での生産

都市では施設、遺産、ユニットを生産できる。一度に生産できるのは1つの物件のみである。生産が完了すると「生産物を選択」アラートが現れる。クリックすると都市の生産メニューにアクセスし、次の生産物を選択できる。

生産メニュー

このメニューは都市が生産できるユニット、施設、遺産を全て表示する。技術の進歩とともに新たな物件がメニューに加わり、時代遅れになった物件が外される。それぞれ生産に何ターンかかるかも表示される。物件が灰色で表示されている場合、現在それを生産する事はできない。カーソルを合わせると何が不足しているかが表示される。

生産物の変更

このボタンで都市が生産する物件を変更する。前の物件に既に投入された生産は新しい物件に引き継がれない。しかし、投入量はしばらくの間「記憶」されており、前の物件の生産を再開すると投入量の全部または一部が残っている。放置している時間が長いほど投入した生産も失われてゆく。

ユニットの生産

都市で生産できるユニットの数に上限は無い。必要な戦略資源があり、時代遅れになっていない限りいくらでも生産できる。ただし都市のタイルには戦闘ユニット1体と非戦闘ユニット1体しか存在できないので、生産したユニットはさっさと他所へ移さなくてはならない。詳細は45ページの「ユニット」を参照。

施設の建設

1つの都市に1種の建物は1つまでしか建てられない。同じ都市に同じ建物を複数建てるのは不可能である。施設を完成させるとその施設は生産メニューから消える。もちろん、他の都市で同じ施設を建てる事は可能である。詳細は75ページの「施設」を参照。

遺産の建造

このゲームには2種類の遺産が登場する。国家遺産と世界遺産である。国家遺産は全ての文明が1つずつ建造できる。つまり全ての文明がそれぞれ民族叙事詩を1つ建てられるが、2つは不可能。一方世界遺産は世界に1つしか存在できない。どこかの文明が世界遺産を完成させたら、他の文明はもうそれを建造できない。建造できなくなった世界遺産は生産メニューから取り除かれる。世界遺産建造中に他の文明がそれを完成させた場合、努力賞としていくばくかの金銭が得られる。そして都市は何か別の物の生産を始めなくてはならない。詳細は110ページの「遺産」を参照。

タイルでの労働

都市は周囲の土地に立脚して栄える。市民は土地で働き、食料、金銭、精算、科学をタイルから得る。市民は都市から2タイル以内かつ国境内の場所で働く事ができる。(訳注:マニュアルの誤り。3タイル先) 1つのタイルが2つの都市の労働圏に入っていても、そこに市民を配置できるのは片方の都市だけである。

市民をタイルに配置

都市の人口が増加すると、市民は自動的に土地に割り当てられる。食料、生産、金銭をバランス良く産出する様取りはからわれる。手動で市民を別のタイルに移す事もできる。例えばその都市を生産なり金銭なりの産出に集中させたい場合など。詳細は67ページの「都市画面」を参照。

タイルの改善

そのままでも食料や金銭を多く産出するタイルもあるが、多くのタイルは「改善」して産出を増やす事ができる。そうすれば都市の人口増加、金銭産出、生産力、科学力が高まる。タイルを改善するには「労働者」が必要である。労働者を作れば様々な地形改善の作成を命令できる。畑、鉱山、学校などなど。(訳注:労働者の改善に学校は存在しない) どれもそのタイルを利用する都市を豊かにする。詳細は86ページの「労働者と地形改善」を参照。

専門家

都市は最初、市民を全て周辺のタイルで働かせて食料、生産、金銭などを得ている。後に都市が特定の施設を建設すると、市民を専門家としてそこで働かせる事ができる様になる。例えば図書館は「科学者」の「雇用枠」が2つある。都市に図書館を建てると、1人または2人の市民を科学者として図書館で働かせる事ができる。全ての施設が雇用枠を持っているわけではなく、詳細はシヴィロペディアの施設の項を参照の事。専門家には4種類あり、雇える種類は施設によって異なっている。

芸術家

芸術家は文化と大芸術家の偉人ポイントを産出する。大芸術家については100ページの「偉人」を参照。芸術家を雇えるのは寺院や博物館など文化に関する施設である。

技術者

技術者は生産(ハンマー)と大芸術家の偉人ポイントを産出する。技術者を雇えるのは工房や工場など生産に関する施設である。

商人

商人は金銭と大商人の偉人ポイントを産出する。商人を雇えるのは市場や銀行など金銭に関する施設である。

科学者

科学者は科学(ビーカー)と大科学者の偉人ポイントを産出する。科学者を雇えるのは図書館や大学など科学に関する施設である。

専門家の雇用

専門家を雇用するには都市画面を開き、専門家を割り当てたい施設の「専門家枠」をクリックする。するとタイルで働いている市民がそこを引き上げて専門家に変わる。枠をもう一度クリックすると解雇され、市民は再びタイルの労働に戻る。市民をタイルや専門家枠に割り当てる方法の詳細は67ページの「都市画面」を参照。

専門家の雇用による産出への影響

タイルで働いている労働者は都市の為になにがしかを産出している。食料、生産、金銭、文化、科学。市民を専門家にすると、タイルの労働からは引き上げてしまい、その分の産出は無くなる。専門家を雇う時は食料、金銭、生産がきちんと産出されているかを確認しよう。

割り当てられていない市民

タイルにも専門家枠にも割り当てられていない市民は失業者になる。失業者は1ポイントの生産だけを産出する。

都市の攻防

都市は敵に攻撃されたり占領されたりする。都市には「戦闘力」パラメータがあり、これは都市の立地、規模、ユニットが駐留しているかどうか、防壁などの防御施設があるかどうかによって決まる。防御力が高ければ高いほど陥落しにくい。余程都市の守りが薄いか寄せ手が強力でない限り、都市を落とすには複数のユニットと複数のターンを必要とする。戦闘一般に関しては54ページの「戦闘」を参照。

都市への攻撃

敵の都市を攻撃するには、近接ユニットを都市のタイルへ移動させれば良い。戦闘ラウンドが発生し、ユニットも都市もダメージを受ける可能性がある。ユニットのHPが0になると破壊される。都市のHPが0になるとユニットが都市を占領する。

都市への遠隔攻撃

遠隔ユニットは都市の力を削ぐ事はできるものの、占領する事はできない。占領には近接ユニットが必要である。同様に船舶と航空ユニットも都市の防備を破壊できるが、占領はできない。詳細は119ページの「空戦」と59ページの「海戦」を参照。

都市の防衛

都市の防御力を高める方法はいくつかある。例えば強力なユニットを「駐留」させる。近接ユニットは防御力に貢献する所大である。一方遠隔ユニットは近くの敵を攻撃するのにも使える。防壁や城を建てて防御力を高める事もできる。また丘陵に建てられた都市は防御ボーナスを得る。ただしどれほど都市が強くとも、周辺にユニットを配置して寄せ手を止め、都市が包囲されるのを防がなくてはならない。さもなくば側面攻撃ボーナス付きで攻撃されてしまう。詳細は59ページの「都市の戦闘」を参照。

都市の陥落

ユニットが都市を陥落させた場合、3つの選択肢が存在する。破壊するか、併合するか、傀儡国にするかである。それぞれ利益とコストが異なっている。

都市の破壊

都市を破壊した場合、それは消滅する。永久に復活しない。全ての施設、遺産、市民は失われる。このいじめっ子め!幸福の問題など都市を破壊するメリットはいくつかあるものの、こういう暴虐を働くと外交が非常にまずい事になる。流血大好きの戦争狂という評判が立てば、他の文明や都市国家はなかなか同盟を締結してくれなくなる。破壊は占領と同時に行う事も、後になってから行う事もできる。

  • 破壊不能な都市:自分の建設した都市を自分で破壊する事はできない。また都市国家と首都も破壊できない。

都市の併合

都市を併合すると、文明の一部として加わる事になる。自分で建設した都市と同様、完全に直接統治できる。併合のデメリットは不幸がかなり増えてしまう事である。これに対処する為には裁判所やコロシアムを建てたり、幸福資源を獲得しなければならない。あまりにも多くの都市をあまりに短期間に併合すると、文明の経済が立ち行かなくなってしまう。詳細は107ページの「幸福」を参照。

都市の傀儡化

占領した都市を傀儡国にした場合、その都市が産出する科学や金銭は手に入り、不幸もそれほど増加しない。しかしその都市が何を生産するかは指示できなくなる。傀儡国はどんな施設を作るか自分で決定し、ユニットや遺産は全く生産しない。よって本国から軍隊を送って守らねばならず、経済力を高めたければ労働者を送って地形を改善せねばならない。傀儡国は後になってからでも併合できる。その場合は都市の横旗をクリックする。


施設

都市は単なる家の集まりではない。都市には学校があり、図書館があり、市場や穀物庫があり、銀行や兵舎がある。施設は都市の機能の拡張と向上である。施設は都市の人口増加を速めたり、生産力を高めたり、科学の産出を増やしたり、防御力を高めたり、その他多くのメリットをもたらしてくれる。個別の詳細は162ページの「施設一覧」かシヴィロペディアの施設の項を参照。施設が1つも無い都市は弱く小さな田舎町に留まる。施設が大量にある都市は大きく栄え、世界の都にもなりうる。

施設を建設するには

都市が何かを生産できる状態になると、生産メニューが表示される。施設の建設が可能であればメニューの中に表示される。クリックすれば建設が始まる。

建設の変更と施設の購入

何を建設するかは都市画面で変更できる。また金銭を消費して施設を購入する事もできる。詳細は67ページの「都市画面」を参照。

施設の前提条件

記念碑だけは最初から建てられるが、それ以外の施設は特定の技術によって解禁される。例えば兵舎を建てるには青銅器の技術が必要である。資源を必要とする施設もある。例えばサーカスを建てるには付近に地形改善された馬か象牙が必要。さらに他の施設を前提条件とする施設もある。寺院を建てるにはその都市に記念碑が存在しなくてはならない。

専門家と施設

施設の中には市民を専門家として雇える物もある。専門家は施設からの産出を高め、都市の偉人ポイント産出にも貢献する。詳細は72ページの「専門家」と99ページの「偉人」を参照。

施設の維持費

施設にはデメリットが1つある。殆どの施設は維持に金銭が必要なのだ。施設によって維持費は異なり、毎ターン1ゴールドから10ゴールドまでの幅がある。(訳注:マニュアル後半の数値表によれば0〜5) 維持費は毎ターン国庫から差し引かれる。維持費の詳細は103ページの「金銭」を参照。

宮殿

宮殿は特殊な建物である。施設であると同時に遺産でもある。最初の都市を建設すると自動的に宮殿が建っており、その都市を首都として機能させる。首都が敵に占領された場合、別の都市に自動的に宮殿が再建されそちらが新たな首都になる。元々の首都を取り返すと宮殿は再びそちらに戻る。宮殿は少量の生産、科学、金銭、文化を生み出す。首都と他の都市を道路か港で接続すると、交易路が確立され金銭収入が得られる。

都市の占領に際して

都市が占領されると世界遺産はそのまま接収される。国家遺産は全て破壊される。文化系と軍事系の施設(寺院や兵舎など)は占領時に必ず破壊される。他の施設は66%の確率で無傷のまま接収される。


食料と人口増加

人類の文明が発展する上で最も重要なのが、十分な食料の供給である。家族と部族に日々の糧を運ぶ事で精一杯のうちは、壁画を描いたり、文字を発明したり、μ粒子を発見するといった活動の余裕はとても無い。それらは食料に余裕ができて初めて可能になるのである。

都市と食料

都市は人口1単位につき2食料を毎ターン必要とする。これに足りないと飢餓が発生する。食料は生産や金銭と同様、都市の市民を周辺のタイルで働かせる事で産出される。都市から2タイル以内(訳注:3タイル)かつ国境内のタイルであれば、他の都市が既に使っていない限りどこでも市民を配置できる。都市は任せておけば自動的に十分な食料を得る様に市民を配置する。食料が不足すると都市は飢餓に陥り、食料の需給バランスが回復するまで人口が減少する。

市民の手動配置

特定のタイルに市民を手動で配置する事もできる。食料、生産、金銭のどれかに集中したい場合などに便利。詳細は67ページの「都市画面」を参照。

食料の増産

タイルの中には食料を多く産出する物もあり、近くの都市の人口増加を助けてくれる。また労働者は「地形改善」の畑を多くのタイルに作成でき、食料の産出を高められる。

食料の豊富な土地

  • ボーナス資源:労働者で対応する改善を作成すれば、ボーナス資源のタイルからは多くの食料が産出される。バナナ、牛、鹿、魚、小麦がある。詳細は86ページの「労働者と地形改善」および36ページの「資源」を参照。
  • オアシス:オアシスは食料が豊富である。とりわけ周りの砂漠に比べると雲泥の差だ。
  • 氾濫原:これも多くの食料を産出する。
  • 草原と密林:これらのタイルも食料産出が多い。

食料地形改善

労働者は大半のタイルに畑を作成できる。畑は食料産出を高める。

施設、遺産、社会政策

一部の施設、遺産、社会政策は食料生産量および人口増加に必要な食料の量を左右する。

海洋志向都市国家

海洋志向の都市国家と友好関係を築くと、自分の全ての都市に食料を贈ってくれる。なお首都へは他より多く贈られる。

国王感謝祭

都市が「国王感謝祭」を発動すると(36ページの「資源」を参照)、余剰食料が25%増幅される。余剰が無ければ全く利益はない。

不幸

文明が不幸な状態になると都市の食料産出が減少する。既存の人口を養う分は問題無いが、余剰食料は67%減少する。

都市の人口増加

毎ターン、市民は周囲のタイルなどから食料を収集して来る。集まった食料はまず市民を養うのに消費され、必要量は市民1人につき2ポイントである。例えば人口7の都市は毎ターン14食料を必要とする。余剰食料は都市の成長ボックス(またの名を残飯バケツ)に蓄積される。

成長ボックス

成長ボックスには都市で産出された余剰食料が全て蓄積される。蓄積量が一定値に達すると、都市の人口が1単位増加し、成長ボックスは空になる。そしてまた同じ成長プロセスを繰り返す。人口が増えると、成長に必要な食料の量はどんどん増加する。都市画面左上の情報パネルは人口増加に必要なターン数を表示する。「食料」の項は都市の食料産出。カーソルを合わせると成長ボックスを満たすのに必要な食料の量が表示される。

開拓者と食料

開拓者は人口2以上の都市でのみ生産できる。生産中、都市の生産と余剰食料は全て開拓者の生産に充てられる。開拓者を生産している間都市の人口は増加せず、成長ボックスに食料が加わる事も無い。なお既に食料ボックスに蓄積されている分が取り出される事は無く、現在産出されている余剰食料がボックスに入らなくなるのみである。


文化

文化は文明が芸術と人文にどれだけ傾注し、どれだけ理解しているかの指標である。壁画やティキ像からハムレットや第九、果てはレディー・ガガの最新ビデオに至るまで、全てが文化である。ゲーム中では文化は主に2つの役割を果たす。まず都市の領域、ひいては文明の領域を拡大する事。そして「社会政策」の採用を可能にする事である。そして重要な事に、十分に多くの文化を獲得した文明は「文化勝利」を収める事ができる。

文化の獲得

文化を得る方法は色々ある:
  • 宮殿:最初の都市に自動的に建っている。毎ターン2ポイントの文化を産出する。
  • 古代遺跡:1回きりの文化ボーナスが得られる場合がある。
  • 施設:文化を産出する施設もある。ゲーム初期では記念碑と寺院など。
  • 専門家:芸術家は文化を生み出す。
  • 遺産:特定の遺産は文化を大量に産出する。エルミタージュ美術館、英雄叙事詩、民族叙事詩は文化を生む国家遺産である。他にも多くの種類がある。
  • 社会政策:一部の社会政策は文化産出を高める。「援助」カテゴリには文化に関する物が多い。
  • 大芸術家:大芸術家を消費して「ランドマーク」をタイルに作成できる。そのタイルで市民を働かせれば多くの文化が得られる。
  • 都市国家:一部の都市国家は友好関係を築くと文化を贈ってくれる。

領域の拡大

都市は文化を産出するに連れて、周囲の中立タイルを領域に加えて行く。文化を多く産出すれば領域の伸張も速い。それぞれの都市は文化の産出に応じて領域を獲得する。文化が一定量蓄積されると、可能であれば新たなタイルを「領有」する。都市の情報パネルには文化産出量と次のタイル伸張に必要な量が表示される。領域が拡大するほど新たな伸張に必要な文化の量は増える。また金銭を消費してタイルを「買収」する事もできるが、これは文化による伸張とは完全に独立である。

社会政策の獲得

全都市の文化産出合計量に応じて社会政策を獲得できる。メイン画面上部の情報バーに、これまでの文化の累計、毎ターンの産出量、次の社会政策に必要な文化が表示されている。文化の蓄積が一定量に達すると、社会政策ツリーを開いて新しい政策を購入できる。詳細は93ページの「社会政策」を参照。政策を購入する度に費用は増加する。

文化勝利

一定数の社会政策を獲得し、「ユートピア計画」を完成させると文化勝利となる。詳細は115ページの「勝敗」を参照。


技術

科学技術は文明を動かす原動力の一つである。都市の人口を養う農業や漁業、その食料を狙ってやって来る蛮族を打ち払う武器や石工、それを乗り越えた文明に襲いかかる病疫に対抗する医学や公衆衛生、これらはみな技術である。技術の進歩は文明を強く、大きく、賢く、堅くする。隣国に負けない様技術を進歩させる事は極めて重要である。他の条件がほぼ同等の遅れた文明と進んだ文明がある場合、前者が後者に打ち勝つ事は不可能とは言わぬまでもかなり難しい。歴史は語る。

技術とビーカー

Civilization Vにおいて、技術はそれぞれ新しいユニット、施設、資源、遺産やその他の能力へのアクセスを解禁する。技術を開発するごとに文明は強くなる。技術を開発するには「ビーカー」を蓄積する。これは文明の科学力を表している。文明は毎ターンビーカーを獲得し、科学ボックスに蓄積する。技術にはそれぞれ必要なビーカー数が定められており、その値を蓄積すると開発が完了する。開発が完了すると科学ボックスは空になり、次の技術に向けて再び蓄積のプロセスを開始する。

ビーカーの発生源

ビーカーは都市の人口から発生する。毎ターン、総人口に等しい量のビーカーが基本値として産出される。人口が増えれば増えるほどビーカー産出量も多くなる。人口からの産出の他に、宮殿からも3ビーカーが生み出される。つまり最初の都市を建設すると宮殿の3ビーカー+人口の1ビーカー=4ビーカーが毎ターン得られる。更に施設や遺産、社会政策もビーカーの産出に貢献する。

ビーカーの増産

研究を速め技術の獲得ペースを上げる方法はいくつかある。

  • 古代遺跡:毎回必ずという訳ではないが、古代遺跡からは技術が得られる場合がある。他の文明より早く遺跡を確保する事は重要である。

  • 外交取引:筆記の技術を開発すると他の文明と「研究協定」を締結できる様になる。おのおの150ゴールドを支払い、期間中15%の研究ブーストを得る。(訳注:これは古い情報。最先端文明の技術の進捗度に応じた金銭を支払い、期間終了後に技術を1つ獲得する)

  • 施設:研究を加速する施設が多数存在する。図書館は人口からのビーカー産出を5割増しにし、科学者2人の雇用を可能にする。科学者については72ページの「専門家」を参照。大学もほぼ同様の効果がある。施設の詳細はシヴィロペディアか162ページの「施設一覧」を参照。

  • 遺産:いくつかの遺産は技術力に貢献する。国家遺産の国立大学はビーカー産出を50%高める。大図書館は即座に1つ技術を獲得する。詳細はシヴィロペディアを参照。

  • 大科学者:大科学者は即座に技術を開発する事も、タイルに学士院を作成する事もできる。学士院で市民を働かせると5ビーカーが産出される。詳細は99ページの「偉人」を参照。

  • 社会政策の「理性」カテゴリ:理性カテゴリは研究力を高める政策に満ちている。理性は近世から採用可能。詳細は93ページの「社会政策」を参照。

研究課題の選択

最初の都市を建設すると「研究課題の選択」メニューが現れ、どの技術を研究するかの選択を求められる。ビーカーを蓄積してその技術を開発すると、再び選択メニューが現れ次の研究課題を選択する。技術は全部で70以上あり、全てを開発すると「未来技術」を研究できる様になる。未来技術はゲームの得点を高める。

選択メニュー

研究課題の選択.jpg
研究技術を選択する際、この選択メニューが画面左側に現れる。最上段には研究完了した技術が表示される。最初に出現する時は「農業」である。その下には「技術ツリー」ボタン(後述)があり、更に下は現在研究できる技術の一覧。それぞれの技術には研究に必要なターン数が表示されている。アイコンは解禁する施設、改善、遺産などを表す。アイコンや技術にカーソルを合わせると詳細が表示される。技術をクリックすると研究課題として選択され、メニューは閉じる。そして現在の研究課題と残りターンを表す大きなアイコンがメイン画面左上に現れる。

研究課題の変更

研究課題はいつでも変更できる。画面左上の技術アイコンをクリックすれば選択メニューが現れ、一覧から好きな技術を選ぶ事ができる。先に研究していた技術は後になっていつでも再開でき、投入したビーカーは無駄にならない。

研究可能な技術

ゲーム開始時点では研究の選択肢も限られている。畜産、弓術、陶器、採鉱のみである。他の全ての技術は1つ以上の前提技術があり、それを開発するまでは取りかかれない。前提技術を全て開発すると新たな選択肢が一覧に加わる。例えば帆走、暦、筆記は陶器の技術を前提とする。陶器の研究が終わると、それは開発済みとして一覧から除かれ、代わりに帆走と暦と筆記が加わる。一部の技術は2つまたは3つの前提を持つ。研究するには前提技術を全て開発しなければばならない。

技術ツリー

これらの流れを一覧したい場合、技術ツリーが非常に便利である。全ての技術とそれぞれの関連が一目で分かる。技術をクリックすればそれを研究せよという指令になる。そしてその技術の前提が開発されていなければ、自動的に前提の研究に取りかかる。技術ツリーが目標への最短経路を自動で選び出し、研究する順番も表示される。技術ツリーは選択メニューのボタンを押すか、F5キーで開く。

技術勝利

技術開発を進めてゆくとアルファ・ケンタウリへの植民宇宙船の建造が可能になる。他の文明が勝利条件を達する前に宇宙船を打ち上げる事ができれば、技術勝利が達成される。勝利の方法について詳しくは115ページの「勝敗」を参照。

  • 最終更新:2010-09-24 20:22:23

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