マニュアル:基本ルール(3/3)





労働者と地形改善

労働者とは文明を築く人々である。密林を開き、畑を耕し、都市に食料を運んで来る。鉱山を掘って貴重な黄金や力の源たる鉄を供給する。道路を引いて都市と都市を繋ぐ。戦闘力は無いが非常に重要なユニットである。地形改善はタイルの生産、金銭、食料産出を高める。また資源からボーナスを得るのにも用いる。地形改善の無い文明は他国に全く対抗する術を持たない。

労働者の生産

労働者は都市で生産する。他のユニットと同じ。

戦闘における労働者

労働者は非戦闘員である。タイルに敵ユニットが進入すると捕獲される。また遠隔攻撃によってダメージを受け、他のユニットと同様にHPが回復する。ただしXPは獲得しない。労働者はユニットに攻撃を仕掛けたりダメージを与える事はできない。危険な場所では労働者に戦闘ユニットをスタックさせて護衛するのが賢明である。

労働者の命令パネル

なにがしかの作業、例えば道路を引く、改善を作成する、森林を切り開くなどができる場所で労働者を選択すると、命令パネルが表示される。このパネルはその場所で労働者が実行できる命令を表示する。ボタンをクリックすると労働者に命令が下され、作業が始まる。作業は時間を要する。命令ボタンにカーソルを合わせると作業完了に必要な時間が表示される。

土地を切り開く

採鉱の技術を開発すると、労働者はタイルの森林を取り除ける様になる。青銅器を開発すると、密林を取り除ける様になる。そして石工を開発すると、沼地を干拓できる様になる。取り除かれた要素はそれきり消滅する。

開拓作業の所要時間

  • 森林の伐採:3ターン
  • 密林の伐採:6ターン
  • 沼地の干拓:5ターン

道路の建設

車輪の技術を開発すると労働者が道路を建設できる様になる。道路は友好領土、中立地帯、敵領土に建設できる。山岳、自然遺産、流氷以外のどの地形でも建設できる(水タイルは言うまでもなく不可)。道路は資源のある土地にも建設でき、地形改善と共存できる。詳細は52ページの「道路と鉄道」を参照。

道路建設の所要時間

どの地形でも道路の建設には3ターンかかる。

道路と交易路

首都と他の都市が道路で繋がれていれば、「交易路」が確立する。交易路からは毎ターン金銭が得られる。量は2つの都市の規模によって決まる。沿岸都市間の交易路を築くには港も利用できる。詳細は103ページの「交易路」を参照。

地形改善の作成

必要な技術を開発していれば、労働者は地形改善を作成できる。

改善可能な場所

改善はそれぞれ対応する場所にしか作成できない。例えば流氷に畑を作成したり、牛のあるタイルに鉱山を掘る事はできない。必要技術があり、その地形において可能な地形改善命令のみがパネルに表示される。基本的に畑は資源のあるタイル以外どの地形にも作成できる。資源のあるタイルはそれに対応した改善しか作成できない。

地形改善の所要時間

地形改善の作成はそれぞれ規定の時間を要する。下記の所要時間一覧は通常速度のゲームの場合であり、マラソン速度ならもっと長くなる。また進んだ時代からゲームを開始した場合は所要時間が短くなる。

作業の残り時間

労働者にカーソルを合わせると現在の作業の残り所要時間が表示される。

改善作業の中断と再開

改善作業を途中で中止し、後で同じ作業を実行すると、先に費やした分の時間が所要時間から差し引かれる。別の作業を実行すると先の作業は失われる。

畑は最初の、そして最も世話になる地形改善である。全ての文明は畑の作り方を最初から知っている。畑は殆どの地形に作成でき、また特定の資源の上にも作成できる。
  • 必要技術:農業(最初から持っている)
  • 作成可能地形:流氷以外全て。畑はタイルの食料産出を+1する。
  • 所要時間:6ターン
  • 森林:採鉱の技術があれば森林タイルで畑の作成を実行できる。畑が完成すると森林は取り除かれる。所要時間:10ターン
  • 密林:青銅器の技術があれば密林タイルで畑の作成を実行できる。畑が完成すると密林は取り除かれる。所要時間:13ターン
  • 沼地:石工の技術があれば沼地タイルで畑の作成を実行できる。畑が完成すると沼地は取り除かれる。所要時間:12ターン
  • 対応資源:畑は小麦資源を活用する。作成するとタイルの食料と金銭産出を+1する。

鉱山

採鉱を開発すると鉱山の作成が可能になる。多くのタイルに作成でき、生産の産出を高める。また多くの資源に対応している。鉱山は畑と同じ位重要である。
  • 必要技術:採鉱
  • 作成可能地形:鉱山は丘陵と資源のタイルにしか作成できない。タイルの生産産出を+1する。
  • 所要時間:6ターン
  • 森林:森林タイルでも鉱山の作成を実行できる。鉱山が完成すると森林は取り除かれる。所要時間:10ターン
  • 密林:青銅器の技術があれば密林タイルで鉱山の作成を実行できる。鉱山が完成すると密林は取り除かれる。所要時間:13ターン
  • 沼地:石工の技術があれば沼地タイルで鉱山の作成を実行できる。鉱山が完成すると沼地は取り除かれる。所要時間:12ターン
  • 対応資源:鉱山は鉄、石炭、アルミニウム、ウラン、宝石、金、銀を活用する。詳細は36ページの「資源」を参照。

砦は労働者の作成する特殊な地形改善である。友好領土内の砦はユニットに防御ボーナスを与える。砦を築けるのは友好領土と中立地帯だけである。資源の上にも作成できるが、他の地形改善とは共存できない。砦は非友好ユニットが進入するか、タイルが別の文明の領土に変わると破壊される。
  • 防御ボーナス:50%

キャンプ

  • 必要技術:罠猟
  • 所要時間:6ターン
  • 対応資源:象牙、毛皮、鹿

製材所

製材所は森タイルの生産産出を+1する。作成しても森林が取り除かれる事は無い。
  • 必要技術:工学
  • 所要時間:6ターン
  • 作成可能地形:森林

油井

  • 必要技術:生物学
  • 所要時間:8ターン
  • 対応資源:石油(陸上のみ。海上の石油には海上油井)

牧場

  • 必要技術:畜産
  • 所要時間:7ターン
  • 対応資源:馬、牛、羊

農園

  • 必要技術:暦
  • 所要時間:5ターン
  • 対応資源:バナナ、染料、絹、香辛料、砂糖、綿花、ワイン、香料

採石場

  • 必要技術:石工
  • 所要時間:7ターン
  • 対応資源:大理石

交易所

交易所はタイルの金銭産出を+1する。資源には対応しない。
  • 必要技術:罠猟
  • 所要時間:8ターン
  • 作成可能地形:流氷以外全て
  • 訳注:森と共存可能

道路と改善の略奪

敵の地形改善を「略奪」して機能を停止させる事ができる。資源へのアクセスは止まり、移動ボーナスも無くなり、他の効果も消える。最初からその改善が無かったのと同じ状態になる。さらに自国の改善も略奪できる。これは往々にして都市を占領されそうな時の焦土作戦として用いる。略奪を実行すると金銭が得られる。

破壊された改善の修繕

略奪された道路と改善は労働者を使って修繕できる。何を修理するにも一律3ターンを要する。

漁場と海上油井

海上の地形改善は略奪されると完全に消滅する。修繕はできない。作業船を消費して一から作り直す他無い。海上改善を破壊されない様注意せよ。

偉人による地形改善

偉人はそれぞれ特別な地形改善を作成できる。詳細は99ページの「偉人」を参照。


労働者の命令一覧

  • 道路を建設:タイルに道路を作成する。通行可能なタイルならどこでも可。
  • 鉄道を敷設:タイルに鉄道を作成する。通行可能なタイルならどこでも可。
  • 畑を建設:タイルに畑を作成する。タイルの食料産出を高め、小麦などの資源を活用する。
  • 鉱山を建設:タイルに鉱山を作成する。生産産出を高め、宝石などの資源を活用する。
  • 交易所を建設:タイルに交易所を作成する。金銭産出を高める。
  • 製材所を建設:タイルに製材所を作成する。森林に覆われたタイルのみ。生産産出を高める。
  • 牧場を建設:タイルに牧場を作成する。馬や牛などの資源は牧場を要する。
  • キャンプを建設:タイルにキャンプを作成する。毛皮や鹿を活用。
  • 農園を建設:タイルに農園を作成する。多くの幸福資源の活用に必要。
  • 採石場を建設:タイルに採石場を作成する。大理石の活用に必要。
  • 油井を建設:タイルに油井を作成する。石油の活用に必要。
  • 密林を伐採:タイルの密林を取り除く。密林の恩恵は消滅する。
  • 森林を伐採:タイルの森林を取り除く。森林の恩恵は消滅する。
  • 沼地を干拓:タイルの沼地を取り除く。
  • 道を撤去:タイルから道路や鉄道を取り除く。
  • 修繕:略奪によって破壊された地形改善を修繕する。改善は修繕されれば再び効果を発揮する。
  • 自動化:労働者の行動を自動化する。手動で停止させるまで改善作成を続ける。


作業船

作業船は労働者ユニットの親戚である。沿岸都市でのみ生産可能。水タイルに漁場や海上油井を作成できる。労働者とは違い、改善を作成すると作業船は失われる。
  • 海上油井を建設:石油のある水タイルに海上油井を作成する。作業船は消費される。
  • 漁場を作成:海産資源のタイルに漁場を作成する。作業船は消費される。


社会政策

社会政策はどの様に人々を統治するかを表す。専制的な君主として自由を抑圧し、代わりに規律と生産性を高める事もできる。強力な軍隊を支える様に文明を按配する事も、文化と国境の拡張に集中する事もできる。君主制も民主制もある。社会政策は全部で10のカテゴリに分かれており、それぞれ統治形態の方向性を表している。社会政策はゲームに大きな影響を及ぼす。都市の生産力を高めたり、金銭を産出したり、軍隊の効率を高めたりする。ある政策はその状況にうまく適合したり、プレイスタイルに合っていたりするかも知れないが、社会政策の選択に決まった正解は無い。色々試してみると良いだろう。10のカテゴリは、採用されるとそれぞれ5つの政策からなるツリーに繋がる。政策は採用するとそれぞれ利益があり、最終的に文化勝利にたどり着く。

社会政策の獲得

文化が一定量蓄積されると、社会政策カテゴリの採用と社会政策の解禁が可能になる。例えば開拓者難易度の場合、最初の解禁には15文化が必要である。皇子難易度なら25文化。難易度が上がるとコストは少しずつ増加する。またコストは社会政策を獲得するごとに高まる。情報バーの文化アイコンにカーソルを合わせると現在の蓄積量および次の解禁に必要な量が表示される。文化を蓄積する方法に関しては文化の項で詳しく取り扱う。文化が蓄積されるとターンの初めに報告が出現する。画面右上、顧問アイコンの隣にある社会政策アイコンをクリックすれば社会政策ツリーが開く。その時点では政策を採用するつもりが無い場合、報告アイコンを右クリックすれば無視できる。ただし後から再び通知はしないので忘れない様に。この画面では新たなカテゴリを採用したり、既に採用したカテゴリ内の政策を解禁できる。採用したカテゴリ以外の政策も全て見たい場合はパネル下部の全視トグルをクリック。
必要な文化が蓄積されたら「採用」ボタンをクリックして選択したカテゴリを採用する。するとその中の個別の政策が解禁可能になる。カテゴリの採用もその場で利益をもたらすが、政策の方がより強力である。特定のカテゴリ同士は組み合わせる事ができない。例えば独裁と自由など。また大半のカテゴリは時代が進むまで採用できない。

社会政策カテゴリ

ツリーを進めて行く社会政策カテゴリは10種類。それぞれ異なった形態の統治を表している。カテゴリも、その中の政策も獲得されると即座に効果を発揮する。

伝統

伝統は小国に最適である。多くの政策が首都を強化する効果を持っている。伝統を採用すると首都の食料産出が+2(訳注:正しくは+1)される。ゲーム開始時点から採用できる。

民権

民権は支配圏の急速な拡大を目指す文明に最適である。採用すると開拓者の生産速度が+50%される。ゲーム開始時点から採用でき、独裁とは共存できない。

武勇

武勇は軍隊の能力を向上させる。カテゴリを採用すると、蛮族に対して25%の戦闘ボーナスが得られる様になり、既知の空間に蛮族の野営地が発生した時報告を受けられる。これもゲーム開始時点から採用できる。

信仰

信仰は文明の幸福と文化を高める。カテゴリを採用すると文明の幸福が2上昇。古代から採用でき、理性とは共存できない。文化勝利を目指す場合にはここから始めるのも良い考えである。文化の増加があり、後には無償で政策を獲得する事さえできるからだ。

援助

援助は都市国家との関係を深めたい文明に最適である。カテゴリを採用すると、都市国家への影響力の自然減少が速度が50%(訳注:正しくは25%)低下する。中世から採用可能。

商業

商業は海に傾注している文明、および金銭の産出を重視している文明に恩恵をもたらす。カテゴリを採用すると首都の金銭産出が25%増加。中世から採用可能。

理性

理性は文明の科学力を高める。近世から採用可能。カテゴリを採用すると5ターンの黄金期に突入する。信仰とは共存できない。

自由

自由は文化産出と専門家の生産性を高める。カテゴリを採用すると専門家として来ようされている人口からの不幸が半分になる。近世から採用可能。独裁とは共存できない。

統制

重厚長大なる大帝国を築きたければ統制を採用すべきである。文明の強さは都市の数で決まるのだ。カテゴリを採用すると施設の建設速度が25%向上する。近代から採用可能。

独裁

鉄の軍靴であらゆる敵を踏みつぶす事以外何も望まないというのであれば、独裁が最適である。制覇勝利には理想的。カテゴリを採用するとユニットの維持費を33%削減し、同じ費用で大規模な軍隊の展開を可能にする。近代から採用可能。民権および自由とは共存できない。

文化勝利

5つの政策ツリーを全て埋めると「ユートピア計画」が解禁される。このプロジェクトを完成させると文化勝利達成となる。詳細は115ページの「勝敗」を参照。

都市国家

Civilization Vには都市国家という小勢力が登場する。都市国家はゲームに勝利する事は無く、プレイヤーのライバルにはならない。しかしプレイヤーが勝利に向かって進むのを助けたり妨害したりする。都市国家と友好関係を築いて様々な利益を得る事も、無視してもっと大きな敵に集中する事も、征服して全てを奪う事もできる。プレイヤーの選択次第である。

都市国家の種類

都市国家には3種類の「志向」があり、友好関係を築いた場合の利益が異なる。
  • 文化志向:友好関係を築くと文化を贈ってくれる。
  • 海洋志向:友好関係を築くと食料を贈ってくれる。
  • 軍事志向:友好関係を築くと戦闘ユニットを贈ってくれる。

都市国家との連絡

都市国家と連絡を取るにはまずそれを発見しなくてはならない。ユニットが都市国家に遭遇すると、都市国家は自分がどの種類に属するかを告げ、多くの場合金銭を贈ってくれる(ゆえに世界の探索は実入りが良い)。一度接触すると、都市国家は時折連絡を寄越して「依頼」を告げて来る様になる。詳細は98ページの「都市国家の依頼」を参照。こちらから連絡を取りたい場合は都市国家そのものをクリックするか、外交パネルを通じて会談する。

都市国家への影響力

都市国家それぞれとの関係は「影響力」によって表される。通常これは0から始まり、相手への行為によってプラスにもマイナスにもなる(つまり敵対関係にもなり得る)。現在の影響力は都市国家の横旗に表示されている。

金銭援助

最も効率的に影響力を稼ぐ方法は金銭を贈る事である。金銭を贈るには都市国家をクリックし、メニューから選択。

ユニット援助

都市国家にユニットを贈る事もできる。ユニットを都市国家の領域に入れて命令パネルから「譲渡」をクリックするか、会談画面からメニューを選択する。ただし都市国家がユニット要求を出していない限り、金銭を贈る方が効果的である。

何もしない場合

何もしないと都市国家への影響力は0に近づいて行く。影響力がプラスであれば毎ターン少しずつ減少し、マイナスであれば毎ターン少しずつ回復する。具体的な数値は都市国家の性格によって決まる。都市国家との友好関係を維持するには、定期的に依頼をこなすか金銭を贈る必要がある。

領域侵犯

都市国家の領域を「侵犯」しているユニットがいると、1体につき毎ターン数ポイント影響力が減少する。既に友好関係を築いていればペナルティ無しに領域を通過できる。

関係の段階

不倶戴天

都市国家を後戻りできないほど怒らせてしまった場合、二度と和平交渉はできなくなる。これはあまりに多くの都市国家を併合した場合に発生する。生存者達は犠牲になる前に手を組んで、プレイヤーを惑星から抹消しようとする。もう取引はできない。戦う以外に選択肢は無い。

戦争

都市国家との戦争になると影響力はマイナスの状態が続き、いかなる利益も与えてくれなくなる。しかし不倶戴天の関係でない限り、いつでも和平交渉は可能である。

中立

都市国家から好かれても嫌われてもいない状態。金銭を贈ったり依頼をこなす事で良い関係に移行したり、領域侵犯などで悪い関係に移行したりする。

友好

都市国家と「友好」関係になると定期的に贈り物を受け取る。文化志向なら文化、海洋志向なら食料、軍事志向なら戦闘ユニットが贈られる。

同盟

関係が同盟に達すると、友好に比べて贈り物の量が多くなる。さらに都市国家が保有する幸福資源と戦略資源も贈られる。1つの都市国家と同時に同盟できるのは1つの文明だけである。複数の文明が同盟可能な影響力を持っている場合、最高値の文明と同盟が締結される。

都市国家の依頼

都市国家は定期的に「依頼」を発する。蛮族に脅かされているから退治してくれとか、自然遺産を見つけてくれとか、文明に攻め込まれているから一緒に戦ってくれといった事である。他の文明に先駆けて依頼を達成すれば影響力を獲得できる。

都市国家の戦争

都市国家に対してはいつでも宣戦できる。会談画面で宣戦を選ぶか、ユニットで都市を攻撃すれば良い。和平交渉は外交画面または都市国家をクリックすればできる。ただし余りに多くの都市国家を攻撃すると、多数の都市国家から宣戦を受けた上和へ交渉も永久にできなくなる。もし備えが無ければかなりまずい状況になる。

都市国家の解放

他の文明に占領された都市国家を占領すると、「解放」という選択肢が発生する。解放するとその都市国家に対する影響力を大量に獲得する。さらに解放された都市国家は常に外交勝利の投票行動で協力してくれる(下記)。

外交勝利

国連建設後、世界の指導者を決める選挙に勝利する事で外交勝利が達成される。この方向に進む場合、都市国家はそれぞれ最大の影響力を持つ文明に投票する事を覚えておこう。ただし都市国家が「解放」されていた場合は解放者に投票する。詳細は勝利の項を参照。


偉人

ダ・ヴィンチ、カーネギー、パスツール、リーなど、一人で文明の命運を変え得る存在が偉人である。偉人は強力だ。偉人はクールだ。偉人には5種類あり、それぞれ大芸術家、大技術者、大商人、大科学者、大将軍である。前四者は概ね同じ様な働きをし、大将軍は少し異なっている。それぞれ誕生の仕方やゲームにおける効果が違う。大将軍は後に詳しく論じるとして、まずは他の4種について述べる。

偉人の誕生

大芸術家、大技術者、大商人、大科学者は都市の専門家と遺産で「偉人ポイント」を産出する事によって輩出される。都市は偉人ポイントを全く産出しない時も、1種類の偉人ポイントを産出する時も、複数種類の偉人ポイントを産出する時もある。各都市の偉人ポイントはそれぞれ別に蓄積される。例えば京都が大芸術家ポイントを1、大技術者ポイントを2産出するとしよう。3ターン後、京都は大芸術家ポイント3と大技術者ポイント6が蓄積されている。違う種類の偉人ポイントが混ざる事は無い。
都市でどれか1種の偉人ポイントが必要量まで蓄積されると、ポイントが消費されその種類の偉人が誕生する。偉人が誕生するごとに、全ての都市で次の偉人に必要なポイントが増加する。
仮に偉人を輩出するには偉人ポイントが10必要だとする。先の例であれば、京都では5ターンで必要ポイントが蓄積され大技術者が誕生する。その後京都の大技術者ポイントは0になり、大芸術家ポイントは5のままである。そして次の偉人を輩出するのに必要なポイントは15に増える。8ターン後、京都の蓄積は大芸術家ポイント13と大技術者ポイント16になり、大技術者が誕生する。
庭園は偉人ポイントを増幅する。また社会政策の「戦士の掟」で大将軍を獲得できる。

偉人の能力

偉人はそれぞれ3つの能力を持っている。ただし大将軍に関しては102ページを参照。
  • 消費して黄金期を発動(下記)
  • 消費して特殊な地形改善を作成
  • さらにもう1つ特殊能力を持つ
ちなみに偉人に付いている名前はゲーム上何の効果も無い。ベートーベンとダ・ヴィンチはどちらも大芸術家であり、全く同じ能力を持つ。

黄金期

黄金期とは文明の生産性が高まる特別な期間である。黄金期の間、金銭を生むタイルは金銭産出が+1、ハンマーを生むタイルはハンマー産出が+1される。もちろんその様なタイルで市民を労働させていなければ恩恵は無い。黄金期の長さは難易度とゲーム速度によって変わり、偉人を消費して黄金期を発動する度に短くなる。ただし最短で3ターン。(訳注:短くなるのは「偉人による黄金期」のみ。幸福による黄金期は短くならない) 黄金期を発動すると偉人は消滅する。

特殊な地形改善

偉人はそれぞれ消費して領内に特殊な地形改善を作成する事ができる。改善の効果は偉人の種類によって異なる。大芸術家なら文化を産出する改善、大商人なら金銭を産出する改善といった具合である。
特殊改善が役に立つ為には労働者が配置されていなくてはならない。ほかの地形改善と同様に略奪も修繕もできる。資源の上に作成した場合その資源は活用されない。
なお改善を作成するには実際にその場所まで偉人を移動させなくてはならない。詳細は102ページの「偉人の移動」を参照。

特殊能力

それぞれの偉人には強力な特殊能力が備わっている。種類によって能力は異なる。発動すると偉人が消滅する能力もある。

大芸術家

特殊地形改善:ランドマーク

ランドマークはその都市に文化を供給する。

特殊能力:文化爆弾

大芸術家は領内または領土に隣接するタイルで「文化爆弾」を使用できる。文化爆弾が炸裂するとそのタイルと周囲6タイルが自国領土に変わる。例え他国の領土であっても自国に「転向」する。ただし爆弾の範囲内でも都市そのものを転向させる事は不可能。タイルの転向は直接的な戦争行為とは見なされないが、敵対的な行為と見なされる事はある。また相手も大芸術家を使ってタイルを取り返す事ができる。タイルが転向する回数に制限は無い。

大技術者

特殊地形改善:製造所

大技術者を消費して製造所を作成できる。市民を配置すれば多くのハンマーを産出する。

特殊能力:生産加速

大技術者を消費して大量の生産力を即座に都市にもたらす事ができる。生産はその場でユニット、施設、遺産など現在生産中の物件に投入される。余程大きな遺産でない限りは即座に完成するだろう。たとえ完成しなくとも建造を大幅に加速できる。

大商人

特殊地形改善:税関

大商人を消費して税関を作成できる。市民を配置すれば多くの金銭を都市にもたらす。

特殊能力:交易任務

大商人が都市国家の領域内にいる時「交易任務」を遂行できる。金銭が大量に手に入り、その都市国家との関係が改善される。

大科学者

特殊地形改善:学士院

大科学者を消費して学士院を作成できる。市民を配置すれば多くの科学を都市にもたらす。

特殊能力:技術開発

大科学者を消費して即座に技術を1つ開発できる。現在研究中の課題でなくとも、研究できる全ての技術の中から好きな物を選べる。

大将軍

大将軍は他の偉人とは少々異なっている。専門家によって輩出されるのではなく、戦闘を通じて誕生する。ユニットがXPを獲得する度に文明に大将軍ポイントがもたらされる。ポイントが一定量蓄積されると大将軍が誕生する。誕生する度に次に必要なポイントは増加する。また熟練ユニットが死ぬと、その経験値の一部が大将軍ポイントに変換される。社会政策の戦士の掟やブランデンブルグ門によって将軍を獲得する事もできる。

特殊地形改善:要塞

要塞はそこに駐留するユニットに大きな防御ボーナスを与える。更に、隣接するタイルでターンを終了した敵ユニットにダメージを与える。ただし要塞が効力を発揮するのは領土内にある場合のみ。文化爆弾などでタイルの所有者が変わると、要塞はその新しい所有者に恩恵をもたらす様になる。

特殊能力:戦闘ボーナス

将軍は2タイル以内の友好ユニットに戦闘ボーナスを与える。近接、遠隔、その他どの種類の戦闘にも適用される。


金銭

おお金!金はいいものだ。金があれば軍隊も作れる。道路網の維持費も払える。建物や遺産も買える(訳注:遺産は購入できない)。都市国家との友好関係も買える。他の文明に賄賂として贈る事もできる。愛で金は買えないかも知れないが、核ミサイル搭載潜水艦は買える。それはそれで悪くなかろう。

金銭収入源

金銭は様々な所から得られる。大部分はタイルでの労働からだが、他にも様々な収入源がある。

地形からの収入

以下のタイルは市民を配置すると金銭を産する:
  • 近海
  • 外洋
  • 自然遺産
  • オアシス

資源からの収入

全ての資源(訳注:幸福資源のみ)は市民を配置すると金銭を産する。

交易所

タイルに交易所を作成すると金銭産出を高める事ができる。

施設

市場や銀行などさまざまな施設が都市の金銭産出を高める。市民を商人として雇えばもっと有効。

遺産

都市の金銭産出を高める遺産もある。マチュピチュと巨神像の項を参照。また建造中の遺産が他の文明に先に建てられてしまった場合、建造の進捗度に応じて金銭による補償が受けられる。

交易路

都市が道路か港で首都に接続されていると、その都市と首都の間に「交易路」が発生する。交易路はそれぞれある程度の金銭を毎ターン産出する。産出量は都市の人口によって決まる。

  • 封鎖:敵の海軍ユニットが湾岸都市の2タイル以内にいると、その都市は「封鎖」される。海軍ユニットを排除するまで港による交易路は機能しない。

蛮族の野営地

蛮族の野営地を破壊する度に金銭が得られる。

古代遺跡

古代遺跡を探索すると金銭が得られる場合がある。

都市国家

都市国家は最初の接触の際に金銭を贈ってくれる。詳細は96ページの「都市国家」を参照。

敵の地形改善を略奪

敵の地形改善を略奪すると多少の金銭が得られる。

都市を占領

他の文明や都市国家の都市を占領すると大量の金銭が得られる。

外交

他の文明との交渉で金銭を得る事もできる。一括払いまたは20ターン(訳注:30ターン)の間の継続支払い。

交易任務の実行

大商人が都市国家で「交易任務」を実行すると、大商人が消費され巨額の金銭が得られる。詳細は99ページの「偉人」を参照。

金銭の消費

金銭の使い道は非常に多い。

ユニットと施設の維持費

ユニットと施設はどちらも「維持費」を毎ターン支払わなければならない。個別の数値に関してはそれぞれのユニットと施設の項を参照。また維持費は難易度によっても変化する。

道路の維持費

タイルに道路をつくると維持費が発生する。また他国の領土を接収すると、そこにある道路の維持費も支払わなければならない。

タイルの買収

タイルを個別に買収する事で領域を拡大できる。都市画面に入り、タイル買収をクリック。マップに買収可能なタイルが表示されるので、クリックすると金銭を消費してタイルを編入する。

ユニット、施設、遺産の購入

金銭を消費して都市でユニット、施設、遺産を購入できる(訳注:遺産は不可)。購入したい物件をクリックすると、金銭が足りていればそれが直ちに都市に出現し、購入費が国庫から差し引かれる。プロジェクト、即ちユートピア計画とマンハッタン計画は購入できない。

旧式のユニットをアップグレード

時代が進むとともに、今までより強力なユニットを生産する技術が得られる。この時、旧式のユニットを「アップグレード」して新式のユニットに変化させる事ができる。例えば鉄器を開発すると戦士を剣士にアップグレードできる。アップグレードはそれぞれ金銭を要し、強力なほど必要額が多くなる。アップグレードするユニットは領土内にいなくてはならない。(訳注:友好領土でも可) アップグレードが可能な場合、命令パネルに「アップグレード」ボタンが表示される。

都市国家との関係構築

都市国家との関係を改善したい場合、手段の一つは金銭を与える事だ。与える額が大きいほど関係の改善も大きい。

外交

他の文明と様々な目的の為に金銭をやり取りできる。資源の輸入、和平の代価、他の文明を攻撃させる賄賂など。交渉において金銭はとても便利である。金銭のやり取りには2つの形態がある。一括払いと分割払いである。

  • 一括払い:その名の通り、その場である額の金銭をやり取りする。それきり。
  • 分割払い:一定数のターンに渡る金銭のやり取りを提案する事もできる。ターン数はゲーム速度によって変化する。例えば30ターンに渡って5ゴールドを毎ターン支払うなど。双方が戦争に突入するとこの種の取引は無効になり消滅する。

略奪を受けた場合の支出

極悪非道なる蛮族に都市を占領されると、国庫のいくばくかを「略奪」される。都市の所有権は奪われない。

都市の陥落による支出

他の文明や都市国家に都市を占領されると、国庫のいくばくかを強奪される。この場合は都市自体も奪われる。

国庫が底をついた場合

国庫がゼロになり収支も赤字の場合、不足分は研究力から差し引かれる。この状況に陥ると研究が酷く鈍化し、隣国に技術で差をつけられた挙句危機に陥る恐れがある。収支は可能な限り早く正常化せよ。


幸福

幸福は市民の満足の度合いである。支配する人口が多いほど不幸も大きい。不幸な状態では人口成長は鈍化する。非常に不幸な状態では軍隊の戦闘力までもが低下する。文明の幸福度は画面左上の情報バーに表示される。この数値を注視せよ。ゼロになると余裕が無くなり、マイナスになると問題が起きはじめる。数値にカーソルを合わせると幸福量の詳細が表示される。

幸福の初期値

最初の段階で持っている幸福の量は難易度によって決まる。最初の都市を建設する所から幸福の減少は始まる。

不幸の原因

以下の要素が不幸を生み出す:
  • 人口:人口の増加に伴って不幸は急速に増え、人民を満足させるために多くの物が必要になる。
  • 都市の数:文明が抱える都市の数が増加すると不幸も増加する。人口1の都市を2つ抱える文明は人口2の都市を1つ抱える文明より不幸である。総人口は同じだが。
  • 都市の併合:他国の都市を占領し併合すると、人民は不幸になる。

幸福の源泉

以下の要素が幸福を生み出す:
  • 自然遺産:自然遺産を発見するごとに文明の幸福が高まる。
  • 幸福資源:領内の資源を活用するか、他国から輸入せよ。幸福資源1種類ごとに幸福が高まる。ただし同種の資源が複数あっても得られる幸福は同じ。
  • 施設:幸福を高める施設もある。コロシアム、サーカス、劇場など。どの都市に建てても文明全体の幸福に寄与する。つまり2つのコロシアムは2つ分の幸福を生み出すのであり、この点が資源とは異なる。
  • 遺産:ノートルダム大聖堂や空中庭園は大きな幸福ボーナスをもたらす。
  • 社会政策:信仰カテゴリの政策は幸福を大きく高める。他のカテゴリにも幸福関連のものがある。
  • 技術:技術そのものが幸福をもたらす事は無いが、施設や遺産、資源や政策を解禁する。

不幸の段階

不幸には2つの段階がある。どちらも望ましくない。

不幸

幸福値がマイナスで顔アイコンが悲しみ。これは人民が「不幸」である事を示す。不幸状態では人口の増加がかなり鈍化するが、それ意外には特に問題は無い。

非常に不幸

幸福値がマイナスで顔アイコンが怒り。これは人民が「非常に不幸」である事を示す。非常に不幸な状態では人口の増加は完全に止まり、開拓者を生産する事もできなくなる。さらに軍事ユニットは戦闘においてペナルティを受ける。

一度不幸になってもそれが永続するわけではない。どれほど人民が不満だらけになろうと、幸福を追加して再び元の状態に戻してやる事ができる。


黄金期

文明には勢力と活気が爆発的に高まる時期がある。人民の生産性は弥が上にも高まり、技術進歩の狂想曲が奏でられ、世界がうらやむ文化を発信する。ルネサンス期のイタリアや20世紀後半のアメリカがまさにこれである。Civilization Vにおいて、この種の時期は「黄金期」という名が付いている。

黄金期の発動

黄金期を開始する方法はいくつかある。

  • 偉人を消費:偉人を1人消費して即座に黄金期を発動できる。
  • 幸福ボックス:幸福が不幸を上回っていると、黒字分が「幸福ボックス」に蓄積されて行く。一定量が蓄積されると黄金期が始まる。なお不幸状態ではボックスの蓄積が減少して行く。

黄金期の効果

黄金期の間、金銭を産出するタイルは金銭産出が+1、ハンマーを産出するタイルはハンマー産出が+1される。黄金期が終わると産出量は元に戻る。

黄金期の長さ

幸福ボックスによる黄金期は10ターン。偉人による黄金期はそれより短く、また偉人を消費するごとに短くなる。ただし最短でも3ターン。


遺産

遺産は壮大なる悠久の建築物であり、創意工夫であり、世界を変える新たな発想である。遺産の建造には多くの時間と労力が必要とされるが、一度完成すれば文明に多くの利益をもたらす。遺産には世界遺産と国家遺産の2種類がある。

世界遺産

世界遺産は世界に一つしか存在できない。例えば大灯台は世界遺産であり、どこかの文明が完成させたら他の文明はもう建造できない。世界遺産は非常に強力かつ効果である。

遺産競争に敗北した場合

遺産建造中に他の文明がそれを完成させた場合、建造は中止され投入したハンマーは金銭に変換される。なお国家遺産はどの文明もそれぞれ建造できるのでこの現象は発生しない。

国家遺産

国家遺産はそれぞれの文明が1つずつ建造できる。つまり各文明がそれぞれ民族叙事詩を持つ事ができる。ただしどの文明も2つ持つ事はできない。

遺産の効果

遺産は非常に様々な効果がある。都市の生産力を大きく高めたり、文明の幸福を高めたりする。偉人の誕生に寄与したり、全ての都市の防御力を高める物もある。詳細はシヴィロペディアの遺産の項を参照。

遺産の接収

都市を占領するとそこに建てられた遺産を全て接収できる。国家遺産は全て破壊される。

プロジェクト

プロジェクトは特殊な建造物であり、ユニークな効果を持つ点では遺産と似通っている。アポロ計画など文明ごとに1回しか建造できないものもあれば、宇宙船推進装置など何度も建造できるものもある。遺産が即座に文明にボーナスをもたらすのに対し、プロジェクトは他の要素やユニットを解禁する。例えば原子爆弾の製造を可能にするなど。また勝利条件の一部になっているものもある。詳細は80ページの「文化」と116ページの「科学勝利」を参照。更に他の物件と違い、プロジェクトは金銭で購入したり生産を加速する事ができない。


外交

Civilization Vにおいて外交は重要な要素である。世界は広く、他の文明で満ちている。そして文明はプレイヤーと同様に狡猾で断固とした指導者が率いているのだ。正直者もいれば嘘つきもいる。戦争好きもいれば平和主義者もいる。しかし誰もが勝利を目指している。
外交を通じて多くの事が達成できる。同盟を組んだり、敵対国を孤立させたりできる。防衛同盟や攻撃同盟を締結できる。研究の協力によって技術を進める事もできる。泥沼の戦争に終止符を打つ事もできる。臆病な相手を脅迫したり、弱虫を虐める事もできる。
この広く厳しい世界において、目に付く者全てを攻撃していてはすぐに滅んでしまう。時として、話し合いは戦いよりもずっと有益だ。少なくとも、相手が無防備な背を向けて後ろから刺すのにちょうど良い環境が整うまでは。

外交資格者

都市かユニットが他の文明や都市国家の都市かユニットに接触すると外交関係が樹立され、以後、いつでもその相手と会談できる様になる。他国との接触は世界を探索する動機の一つである。他国との会談自体はいつでも可能だが、相手が強い憎しみを抱いていると何も交渉できない場合もある。他国の側から会談を求めて来る場合もある。

外交の開始

外交を始めるには外交画面を開く。接触済みの文明と都市国家の一覧が表示されるので、クリックして会談の相手を選択する。また、会談相手の都市の横旗をクリックしても良い。交渉によって達成可能な事項は、相手が文明であるか都市国家によって異なる。

文明との外交

他の文明との会談では次の様な選択肢がある:

宣戦布告

このボタンを押すと相手に対し宣戦を布告する。

和平交渉

相手国と戦争状態の時、和平を俎上に載せる事ができる。

取引

相手国と様々な取引ができる。このボタンを押すと取引画面に移行する。

要求

相手国に対して様々な財物を差し出す様要求できる。自国の方がはるかに強大な場合や、要求が妥当だと感じられた場合はそのまま差し出される。そうでない場合は宣戦布告を受ける。どちらの結果になるかはやってみるまで分からない。

討議

このボタンを押すと様々な話題に関する対話ができる。状況に応じて以下の様な議題が出る。対話への反応は双方の関係と相手の利害関心によって左右される。
  • 協力関係の構築を提案する
  • 第三国に共同で対抗する様提案する
  • 第三国への宣戦を依頼する
  • 領土の近くに新たな都市を建設しない様要請する

終了

このボタンで会談を終了する。

取引画面

取引画面で様々な財物を交換したり、研究協定やその他の協定を締結できる。多くの選択肢は前提となる技術が必要。現在取引できない項目は文字が灰色になり、カーソルを合わせると詳細が表示される。取引画面は左右に二分割されており、自分から差し出す物は右側、相手から出す物は左側に表示される。
自分の側にある項目をクリックする事で相手にそれを提示できる。相手の側の項目をクリックして見返りに何が欲しいか注文する。例えば自分の側の「通行条約」(相手のユニットに領土を通行させる)と相手の「通行条約」(自分のユニットに相手領を通行させる)を交換できる。
なお、取引は対称形でなくとも構わない。例えば金銭と引き換えに一方的な通行条約を求めたり、あるいは対価無しに要求する事もできる。取引の条件を整えたら「提案」ボタンを押して相手に提示。相手が受け容れれば即座に効果を発動する。相手が拒否した場合、「どうすればこの取引が可能になるか?」を押して相手の要求を聞き出す事ができる。なおAIは特定の物件をどれほどの代価があっても決して手放さない時がある。
時折相手側から提案を受ける事もある。受け容れる事も、条件を変更して再提示する事も、拒否する事もできる。「終了」ボタンを押すと会談画面を終了する。協約の持続期間はゲーム速度によって左右され、長期のゲームほど協約の期間も長くなる。下記の期間は全て通常速度の場合である。

通行条約

筆記を開発すると他文明と通行条約を締結できる様になる。都市国家は通行条約の概念が無い。通行条約の期間中、一方のユニットはもう一方の領土に平和的に進入できる。相互の条約であれば双方のユニットが相手の領土に自由に入れる。しかし必ずしも相互条約である必要は無い。一方の文明がもう一方に通行を認める場合もあり、それに必ずしも見返りが伴うわけでもない。
通行条約は30ターン継続する。30ターンが経過すると条約は失効し、再び交渉しなくてはならない。

防衛条約

騎士道を開発すると防衛条約を締結できる様になる。防衛条約は常に相互条約である。条約国の一方が攻撃を受けると、もう一方は自動的に攻撃者に対して宣戦布告する。
防衛条約は30ターン継続する。期間が過ぎると失効し、再び交渉せねばならない。また条約国の一方がどこかの国に宣戦布告するとその場で失効する。

研究協定

哲学を開発すると他の文明と研究協定を締結できる様になる。協定を締結するには双方が金銭を消費せねばならない。必要な額が無ければ協定は締結できない。協約の期間中、双方の文明は研究ボーナスを得る。(訳注:これは古い情報。期間満了時に双方がランダムに1つ技術を獲得する)
研究協定は30ターン継続する。もう30ターン延長したければ再び交渉して金銭を消費しなくてはならない。

都市の割譲

他の文明と都市をやり取りする事もできる。基本的に、文明は余程追いつめられた状況か、巨大な代価がある場合でなければ都市を手放さない。また首都を割譲する事はできない。割譲された都市は永久にその相手の物になる。

他国との関係

交渉相手に他国との関係を調整してもらう事もできる。対象国は交渉する双方が接触済みであること。宣戦させたり和平させる事ができる。

資源

戦略資源や幸福資源を他の文明と取引できる。期間中(30ターン)、資源を受け取る国はその資源の全ての効果を受益する。

都市国家との交渉

都市国家は文明に比べるとかなり単純である。都市国家との交渉では選択肢は多くない。金銭や物資を供与したり、宣戦や和平ができる程度である。時折相手の側からも要求がある。詳細は96ページの「都市国家」を参照。

宣戦布告

都市国家や他の文明に宣戦するには、外交画面を開くか相手のユニットを攻撃すれば良い。また通行条約無しで領域に進入する事でも宣戦布告ができる。相手もプレイヤーに対して宣戦できる。

和平交渉

戦争中、外交画面を通じて和平交渉を提示できる。相手が交渉を完全に拒否する事もある。その場合は戦争が継続する。交渉ができる状況であれば、都市国家なら何の条件も無しに和平を受け容れる。
文明相手の和平交渉においては代価が発生し得る。戦況に応じて、一方がもう一方に金銭、条約、都市、資源などを和睦と引き換えに差し出すのである。
相手から和平交渉を提示される事もある。返事をする前に、相手がどんな条件を提示するかは見ておいた方が良い。


勝敗

Civilization Vにおいて勝利に至る道筋は複数ある。科学大国となって最初にアルファケンタウリへ宇宙船を飛ばす。圧倒的な文化と政治力で他を支配する。あるいは伝統的な「全ての敵をチャリオットの車輪で轢き殺す」制覇勝利もある。最初に勝利条件を満たした文明がゲームの勝者である。自らの勝利を目指すと同時に、他の文明が勝利に向かってどの程度進んでいるかにも注意すべきである。最後の文明の首都をあと少しで占領できるというその時に、相手が宇宙船を完成させて科学勝利を収めてしまったら最悪である。

都市国家と勝利

Civilization Vにおいて都市国家はゲームに勝利する事が無い。文明のみが勝利の可能性を持つ。

敗北条件

Civilization Vには3つの敗北の道がある。

都市を全て失う

他の文明なり都市国家なりに全ての都市を奪われると即座に敗北となる。プレイヤーとして恥辱の限りである。絶対に避けねばならない。

他の文明が勝利する

他の文明が4つの勝利条件のどれかを満たすとその時点でゲームが終了する。これも敗北である。どれほど勝利に近かろうと関係無く、最初に勝利条件を満たした者以外は全員敗北扱いとなる。

2050年に達する

2050年になっても誰も勝利条件を満たしていない場合、ゲームが終了し最高得点の文明が勝者となる。

勝利への道

Civilization Vには4つの勝利条件がある。

制覇勝利

他の文明が全て最初の首都を失うと勝利となる。よって他の文明の首都を全て奪えば、自力でこの条件を達成できる。ただし条件は少々トリッキーである。例えば5文明のゲームで3文明の首都を奪ったとする。この時最後の文明が奇襲をかけてプレイヤーの首都を奪ったら、その文明が直ちに勝利してしまうのだ。言い換えれば、誰が何を奪ったかは関係無い。最後に首都を保っている者が勝者である。
たとえ首都を失っても他の都市が残っていれば制覇以外の勝利に向かえる。文化、科学、外交勝利。しかし本来の首都を取り戻さない限り制覇勝利は不可能である。

本来の首都の破壊

これは不可能である。首都はいかなる手段を以てしても破壊できない。占領はされても破壊はされないのだ。核兵器を投下しても、人口を1まで減らすのが限度であり都市そのものは破壊できない。どうぞご理解を。なお全ての都市を奪う事によって他の文明を抹殺する事は可能だが、その場合でも本来の首都を地球上から消し去る事はできない。

現在の首都と本来の首都

最初の首都が占領されると、他の都市の1つが自動的に新たな首都に選ばれる。新たな首都は本来の首都と同じ様に機能するが、こちらは破壊可能であり、また制覇勝利の条件にもならない。本来の首都を取り戻すとそちらが首都に戻る。

科学勝利

必要な技術を開発し、宇宙船の全ての部品を完成させて首都まで運び込む事で科学勝利が達成される。

宇宙船の部品

宇宙船の部品はユニットと同じ様に生産され、マップ上を移動する。どの部品もそれぞれ先端技術を必要とする。部品は非戦闘ユニットであり、捕獲されると即座に破壊される。部品が完成したら首都へと移動させよう。到着すると宇宙船に組み込むかどうかを聞かれる。全ての部品が組み込まれると、宇宙船が飛び立ち科学勝利となる。なお宇宙船の部品は購入したり生産を加速したりできない。都市で普通に生産するしか無い。

文化勝利

文化勝利を達成するにはまず社会政策のカテゴリを5つ埋めなくてはならない。つまり5つのカテゴリの中の政策を全て採用する必要があるという事である。この条件を満たすと「ユートピア計画」が解禁される。これを建造する事で文化勝利が達成される。ユートピア計画は購入したり生産を加速したりできず、普通に生産しなくてはならない。

外交勝利

「グローバル化」の技術を開発すると国際連合を建造できる様になる。これが建造されると、数ターンごとに世界の指導者を決める投票が実施される。誰かが必要票数を獲得すると外交勝利となる。必要票数はゲーム開始時の文明の数によって決まる。

投票資格

全ての文明と都市国家はそれぞれ1票を持つ。国連の所有者は2票。文明は基本的にみな自分自身に投票するが、解放された文明は解放者に投ずる。都市国家は最も関係の良い文明に投票する。ただし解放された都市国家は解放者に投票する。

解放

他の文明に占領された都市国家を占領すると、併合、傀儡化に加えて解放の選択肢が発生する。解放を選択するとその都市国家は常に投票行動で協力してくれる様になる。これは他の文明との関係値よりも優先される。1つの都市国家が2度解放された場合、後に解放した方の文明に協力する。
文明が滅ぼされ、その文明の都市を第三国が占領すると、併合と傀儡化に加えて解放の選択肢が発生する。解放するとその文明はゲームに復帰する。解放された文明は常に解放者に投票する。複数回解放された場合は最後に解放した文明に投ずる。

歴史の終わり

誰も勝利条件を満たさなければ2050年で終了となる。全員の得点が計算され勝者が決定される。この後もゲームを続ける事自体は可能だが、最早勝利は存在しない。

得点

Civilization Vのゲームは大抵の場合誰かが4つの勝利条件のどれかを満たして終わる。しかし誰も2050年までに勝利しなかった場合、勝者は生存者の中で最も「得点」が高い文明となる。また2050年以前に勝利した場合には、得点は「栄誉の殿堂」における位置を決める為に使われる。得点の計算式は以下。

滅亡

滅亡しゲームから排除されれば得点はゼロである。ごめんね。

勝利の時期

2050年以前に勝利を達成した場合、得点の増幅が発生する。早ければ早いほど高得点になる。

得点源

以下の要素から得点が得られる:
  • 国境内に収めたタイルの数(これはあまり重要でない)
  • 所有する都市の数
  • 総人口
  • 開発した技術の総数
  • 開発した「未来技術」の数
  • 建造した遺産の数(最も重要な要素)

マップサイズと難易度

マップサイズによって1タイルごと、1都市ごと、1人口ごとの得点が決まる。難易度によって全ての要素の価値が変動する。高難易度ほど得点は高まる。言い換えれば、低難易度の圧勝より高難易度の辛勝の方が得点が高くなる。

現在の得点

外交画面で全員の現在の得点を確認できる。自分の得点にカーソルを合わせると内訳が表示される。ただし他国の内訳は見られない。なお得点は変動するものである事に注意せよ。ゲームの展開によって上がったり下がったりする。遺産を建造すればその分の得点が手に入るが、建てた都市を誰かに奪われればその分の得点は占領者のものになる。

  • 最終更新:2010-09-29 19:02:27

このWIKIを編集するにはパスワード入力が必要です

認証パスワード